金城さんの同級生・岡村精監督
2010年 10月 29日
以前にも書きましたが、円谷プロのメロドラマを書いていこうと思ったのは、
金城哲夫さんから離れるようで、実は関係があります。
古谷さんの著書にあるように、金城さんは、メロドラマを書こうとも思っておられた。
足跡をたどると、確かにSFの申し子である一面、屡、私も書いておりますが、
金城さんは、初期にはエンターティンメントの作品を手掛けてもいた。
確かに、沖縄芝居を原点とした『吉屋チルー物語』は、沖縄口を使った金城さんの
処女作ではある。
が、『沖縄物語』の製作(共同PD)に関しては、世良氏の調査…上原さんのお話にも
あるように、内地用映画であり、「吹き替えの手もあります。」と、割り切っていた。
それは、沖縄へ学生時代に訪問団を作って行ったように、内地に沖縄を知らしめる為に、
沖縄を紹介するための作品と、割り切っていたように思う。
一つのヒントは、本日、琉球新報で、佐藤氏が記述した文を参考にしたい。
金城さんは、沖縄口(沖縄方言)を使ってはいけないという教育を小学校で体験された。
これが、あとあとまで、帰郷した金城さんを悩ますが、当時の教育を純粋に
受け入れなければ行けない気風であったと思う。
単語は別として、大城立裕先生もおっしゃっているように、本当の沖縄口はもうない。
現在、奨励しているのは、実はもうチャンプルーとなった、ウチナーヤマト口である。
大いに脱線したし、繰り返しのカキコミではあるが、今後もココは重要であるので、
書き留めておきたい。
さて、メロドラマに戻りますが、金城さんは、デビューが、『純愛シリーズ』なのである。
円谷一監督の下、ここには、樋口祐三氏や満田穧氏がおられた。
金城さんの作風に、ここで影響を受けたという事は I 監督からのお話から類推して
大いにあると思う。『ウルトラマン』でいうと、「恐怖のルート87」「まぼろしの雪山」
は、この円谷一監督を中心とした、純愛シリーズのチームであった、樋口祐三監督作品
である。ここは、先ずこのブログにおいて、今後、展開していく事になるキーワード
であるので、書き留めておきたい。
そして、もう一つ、のちに『君待てども』や『怪奇!巨大蜘蛛の館(脚本・田口成光)』
を演出した岡村精(まこと)監督である。1970年の吉田喜重監督の
ATG作品『煉獄エロイカ(脚本・山田正弘)』で、吉田喜重氏と共同で、
プロデュースもされている同氏は、『こちらウルトラ情報局』によると、玉川大学時代、
金城哲夫さんと同級生であった。また、金城さんが未だ円谷プロに在籍されていた頃の
1968年からの、『怪奇大作戦』で、助監督もされている。
金城さんは、『怪奇…』は、シナリオ面だけでいうと、確かに初期3本だが、
13話頃までは『戦え!MJ』に関わっていたし、『怪奇…』では、主題歌の作詞を担当
されているので、クレジットはないが、全作品が、フォノシートを購入した者にとっては、
金城さん、と、思っていた位である。確かに、上原氏の著書の通り、田口氏と共に信州
へ旅(旅行ではなく、)をされたり、『MJ』関係が一段落してから、
色々考え始めておられた時期ではあろう。
で、岡村氏に戻る。1970『無常』の次のこのATG作品に関わった岡村氏は、再び、
『帰ってきた~』などの円谷作品の助監督をされ、『ウルトラマンA』『ジャンボーグA』
『ウルトラマンレオ』など担当し、円谷プロ名義の昼メロ『君待てども』を、
山際永三氏と共に担当する。
『ウルトラマンA』のバクタリという超獣の登場する回(脚本はウルトラシリーズの
山田正弘氏というより、2年前の映画で一緒に仕事されたから、と、類推する)の
カメラアングルとシュールな演出には1972年の当時、中学生であったので、
吃驚したものだ。『…レオ』『君待てども』『怪奇!巨大蜘蛛の館』でも、その
独特のタッチがみられる。『君待てども』は、1974年の夏に放映。ベータデッキが
出たばかり。録画できるテープが、60分で一本4000円。おこずかいは一日500円。
弁当込みである。中学頃から、お昼を抜いて貯金して、機械を買った思い出がある。
但し、ビデオデッキは、父親も使う関係で何故かあった。
私はテープ購入代をためていたのであろう。
夏休みは音楽カセットで録音しながら、視聴、9月は、ビデオに録ってもらい、チェック
したあと、音源にしたり、一部はその儘残したりした。ベータⅡ記録は1976年からなので、
そこからようやく2時間で、残せるようになった。音源は、更に短縮して、保存し、ビデオ
は、カビにやられたが、短縮版音源が、『君待てども』と『殺さないで!』は、発掘出来た。
後者も後半が見つかった。両作品とも、音楽は冬木透氏。『鳩子の海』とまた違った雰囲気
の作風で、どちらも『怪奇!巨大蜘蛛の館』に流用されている。脱線が多かったが、
金城哲夫氏と同級生であった、岡村精氏も忘れてはならない監督である。
そして、今、ウラ書きの前にノート書きで、『君待てども』をまとめております。
(一部敬称略・また、砲弾的放談ですので、踏襲しないで下さい。
漢字はコピペ自由です。難漢字は共有いたしましょう。 :渡邊)
金城哲夫さんから離れるようで、実は関係があります。
古谷さんの著書にあるように、金城さんは、メロドラマを書こうとも思っておられた。
足跡をたどると、確かにSFの申し子である一面、屡、私も書いておりますが、
金城さんは、初期にはエンターティンメントの作品を手掛けてもいた。
確かに、沖縄芝居を原点とした『吉屋チルー物語』は、沖縄口を使った金城さんの
処女作ではある。
が、『沖縄物語』の製作(共同PD)に関しては、世良氏の調査…上原さんのお話にも
あるように、内地用映画であり、「吹き替えの手もあります。」と、割り切っていた。
それは、沖縄へ学生時代に訪問団を作って行ったように、内地に沖縄を知らしめる為に、
沖縄を紹介するための作品と、割り切っていたように思う。
一つのヒントは、本日、琉球新報で、佐藤氏が記述した文を参考にしたい。
金城さんは、沖縄口(沖縄方言)を使ってはいけないという教育を小学校で体験された。
これが、あとあとまで、帰郷した金城さんを悩ますが、当時の教育を純粋に
受け入れなければ行けない気風であったと思う。
単語は別として、大城立裕先生もおっしゃっているように、本当の沖縄口はもうない。
現在、奨励しているのは、実はもうチャンプルーとなった、ウチナーヤマト口である。
大いに脱線したし、繰り返しのカキコミではあるが、今後もココは重要であるので、
書き留めておきたい。
さて、メロドラマに戻りますが、金城さんは、デビューが、『純愛シリーズ』なのである。
円谷一監督の下、ここには、樋口祐三氏や満田穧氏がおられた。
金城さんの作風に、ここで影響を受けたという事は I 監督からのお話から類推して
大いにあると思う。『ウルトラマン』でいうと、「恐怖のルート87」「まぼろしの雪山」
は、この円谷一監督を中心とした、純愛シリーズのチームであった、樋口祐三監督作品
である。ここは、先ずこのブログにおいて、今後、展開していく事になるキーワード
であるので、書き留めておきたい。
そして、もう一つ、のちに『君待てども』や『怪奇!巨大蜘蛛の館(脚本・田口成光)』
を演出した岡村精(まこと)監督である。1970年の吉田喜重監督の
ATG作品『煉獄エロイカ(脚本・山田正弘)』で、吉田喜重氏と共同で、
プロデュースもされている同氏は、『こちらウルトラ情報局』によると、玉川大学時代、
金城哲夫さんと同級生であった。また、金城さんが未だ円谷プロに在籍されていた頃の
1968年からの、『怪奇大作戦』で、助監督もされている。
金城さんは、『怪奇…』は、シナリオ面だけでいうと、確かに初期3本だが、
13話頃までは『戦え!MJ』に関わっていたし、『怪奇…』では、主題歌の作詞を担当
されているので、クレジットはないが、全作品が、フォノシートを購入した者にとっては、
金城さん、と、思っていた位である。確かに、上原氏の著書の通り、田口氏と共に信州
へ旅(旅行ではなく、)をされたり、『MJ』関係が一段落してから、
色々考え始めておられた時期ではあろう。
で、岡村氏に戻る。1970『無常』の次のこのATG作品に関わった岡村氏は、再び、
『帰ってきた~』などの円谷作品の助監督をされ、『ウルトラマンA』『ジャンボーグA』
『ウルトラマンレオ』など担当し、円谷プロ名義の昼メロ『君待てども』を、
山際永三氏と共に担当する。
『ウルトラマンA』のバクタリという超獣の登場する回(脚本はウルトラシリーズの
山田正弘氏というより、2年前の映画で一緒に仕事されたから、と、類推する)の
カメラアングルとシュールな演出には1972年の当時、中学生であったので、
吃驚したものだ。『…レオ』『君待てども』『怪奇!巨大蜘蛛の館』でも、その
独特のタッチがみられる。『君待てども』は、1974年の夏に放映。ベータデッキが
出たばかり。録画できるテープが、60分で一本4000円。おこずかいは一日500円。
弁当込みである。中学頃から、お昼を抜いて貯金して、機械を買った思い出がある。
但し、ビデオデッキは、父親も使う関係で何故かあった。
私はテープ購入代をためていたのであろう。
夏休みは音楽カセットで録音しながら、視聴、9月は、ビデオに録ってもらい、チェック
したあと、音源にしたり、一部はその儘残したりした。ベータⅡ記録は1976年からなので、
そこからようやく2時間で、残せるようになった。音源は、更に短縮して、保存し、ビデオ
は、カビにやられたが、短縮版音源が、『君待てども』と『殺さないで!』は、発掘出来た。
後者も後半が見つかった。両作品とも、音楽は冬木透氏。『鳩子の海』とまた違った雰囲気
の作風で、どちらも『怪奇!巨大蜘蛛の館』に流用されている。脱線が多かったが、
金城哲夫氏と同級生であった、岡村精氏も忘れてはならない監督である。
そして、今、ウラ書きの前にノート書きで、『君待てども』をまとめております。
(一部敬称略・また、砲弾的放談ですので、踏襲しないで下さい。
漢字はコピペ自由です。難漢字は共有いたしましょう。 :渡邊)
by watanabe-toyonobu
| 2010-10-29 04:03
| 金城哲夫