沖縄の生んだ脚本家「金城哲夫」氏の作品とその履歴を研究する会です~杉本一夫(2012年から)


by watanabe-toyonobu

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 2006年7月5日、金城哲夫ファン倶楽部の発足時にリメイクとして
発行されたシナリオだが、この企画はかなり以前からあった。
新聞テレビ欄を印刷物に掲載するため、1000部限定、権利料発生。
TDFに一報(監督の関係で)、など、創始者の陰の努力を知っているだけに、
今回、創始者が動けないこともあり、(体力的には回復したが、今年はチョウに力入れるとの事)
急遽、7年間過ぎたので、一部だけ転載させてもらいます、、、(杉本、©松風苑)


泣いてたまるかシリーズ

制作・松竹テレビ室、東京放送


プロデューサー・山内静夫
監督・円谷一
脚本・金城哲夫
出演
茶太郎・青島幸男
みどり・小山明子
ほか小沢忠臣
  高杉早苗
  下元勉
  石橋エータロー
(敬称略)

昭和42年2月26日放映




1 青空をヒコーキが飛んでいる!
ガガガ・ギギギ!
ガガガ・ギギギ!

声「ワーッ!・ワーッ!」
子供の声「もっと、もっと!もっと高くしてチョウダイ!」
  
ヒコーキ、ぐんぐん大空高く舞い上がる。
  子供たちの歓声が湧く!
  リモコンのスイッチをにぎりしめて、喜々として上空を見上げている男。
  模型ヒコーキに雑音が耳を聾す。
ガガガ・ギギギ!
ガガガ・ギギギ!

男「(叫ぶ)旋回飛行!」

  ヒコーキ、ぐるぐる上空を旋回する。河におっこちそうになりながら、河原を懸命に、ヒコーキを追って走る子供たち。男、まるで自分がヒコーキにでもなったかのようにクネクネと体をよじる。
  姓名・荻原茶太郎。
  年令・三十二才。
  このドラマの主人公である。

2 団地の一室(昼)
こたつに一人のインテリ然とした女性が、うるさそうに窓外を見ながら、座っている。
ガガガ・ギギギ!
ガガガ・ギギギ!
耳を聾するような音が聞こえてくる。
  この家の主婦・荻原みどり(二十六才)が、ニコニコ微笑を浮かべて紅茶を運んでくる。

リエ子「郊外だから閑静だと思ったのに、うるさいのねえ」
みどり「日曜日はいつもこうなのよ」

と、紅茶を置く。

リエ子「ねえ、思いきってやってみない?」
みどり「でも、外人の通訳やガイドって、ちゃんとした資格がいるんじゃない?」
リエ子「パートタイムのアルバイトなんだから平気よ」
みどり「私に出来るかしら……」
リエ子「大丈夫よ。いいお小遣いになるんだから」
みどり「お小遣いだなんてとんでもないわ。家計簿みせてあげましょうか?私が団地の子供たちに英語を教えてやっと何とか……」
リエ子「でも未来は教授夫人でしょ」
みどり「いつのことやら……」
リエ子「なあんていいながら、末はノーベル賞ものじゃない?御主人、今もロケットやジェット機の研究?」

  部屋のあちこちにかかっているヒコーキやロケットの写真のはいった額を見渡す。

みどり「(笑顔でうなづき)狂ったようにやっているわ」
リエ子「いいわねえ……赤ちゃんはまだなの?」
みどり「それどころじゃないわ。手のかかる大きな赤ん坊がいるんだから……」
声「今日は!荻原さん!丸木屋でございます!」
みどり「一寸失礼」

  と、立つ。
  リエ子、ガガガ・ギギギを気にする。

リエ子「(イライラして)ホントにうるさいわねえ!」

3 同・玄関(昼)
  店員が、やや大き目の子供用三輪車を持って立っている。

みどり「あら、家じゃないわ。間違いじゃないの?」
店員「昨日、御主人が注文なさったんです」
みどり「主人が?変ねえ……」

  と、首をかしげる。
>ここまでの転載です、、、
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by watanabe-toyonobu | 2012-04-21 10:14 | 金城哲夫