沖縄の生んだ脚本家「金城哲夫」氏の作品とその履歴を研究する会です~杉本一夫(2012年から)


by watanabe-toyonobu

花王・愛の劇場・「婚期」暫定

かいせつ
東宝下請けとしては、数少ないオリジナル作品。一時期、全話ビデオに収録していた。この放映時のTVガイドに、この作品に関して、太田黒久美氏の話題が、写真入りで紹介された。「~A」の頃に、円谷プロが、覆面プロとして、この作品を制作。
野長瀬監督がこちらを担当している、と御教示して頂いた。小林夕岐子氏や谷岡行二氏と、愛の劇場のお馴染みも出演。「愛染椿」「越前竹人形」は、1980年代の同好誌「ウルトラアイ(大阪)」に、中日新聞からのストーリーを基に掲載していた。最近、見つかったので、その会誌の表紙の画像共々近く紹介する。

ものがたり
 ある旅行会社に勤める27歳の平凡なOL・野上節子は、婚期を逃しかけていることを意識するようになっていた。ある日、節子は本屋で万引きと間違えられてしまう。だが、偶然そこにいた河北礼一郎が、店員に彼女の潔白を証言し、疑いは晴れた。節子も礼一郎も、この時点では、その場限りの縁と思っていた。節子が帰宅すると、家人から父・達治が交通事故で入院したと聞かされる。気が動転し、そのとき彼女の心には、なぜか礼一郎のことが思い出された。父のケガは軽く、1週間で退院できるとのことだった。数日後、節子が勤めている旅行会社に、偶然、礼一郎がやって来た。驚く二人。礼一郎は草津温泉の宿二人分を依頼、混む時期だったが、節子は何とかして宿を取った。そのお礼にと、節子をお茶に誘う礼一郎。ここで初めて二人は自己紹介をする。節子は、礼一郎に本屋で助けてもらったお礼に貯金箱をプレゼントする。ところが、それははからずも礼一郎が手がけた製品であり、驚く礼一郎だが、改めて節子へのプレゼントとして貯金箱を彼女に手渡した。礼一郎にとっては、自分の作品が贈り物として選ばれたことが嬉しかった。その夜、なじみのバー「純」で飲んでいる礼一郎。ママの純子は礼一郎に独身かどうかを尋ねる。自分には妻がいる、と事実をいう礼一郎。彼の妻は田舎で病気療養中であった。そして礼一郎が自宅へ帰ってくると、病気療養中の妻・秋子がいた。秋子は夫の元へと単身で上京してきたのである。
一方、野上家では、節子が礼一郎にもらった貯金箱を嬉しそうに眺めていた。スナックのママの純子が野上家を訪ねて来た。節子の母・つね子は純子の姉だが、純子は色々あって、野上家の敷居が結構高いと感じている。純子は節子の結婚話を持ってきた。その相手は店の常連客である礼一郎であった。
秋子は、自分が病弱な身であり、礼一郎のために妻らしいことが何もできないのを心苦しく思っていた。
節子の父が退院する日。父が入院している病院には、秋子も通院していた。病院にやって来た節子は、廊下で倒れそうな秋子を見て、病室まで付き添ってやる。節子は、未だ秋子が礼一郎の妻であるとは思っていなかった。病院から帰宅しようとした際、再び出会う節子と秋子。節子はタクシーで途中まで一緒に帰ることにする。車内で二人は友達になった。野上家では、父の退院祝と、長男・勇の就職祝の準備で慌ただしい。買物に出かけた節子は、踏切で礼一郎に出会い、喫茶店で話し込む。 礼一郎に次第に惹かれていく節子。礼一郎は病弱な妻のことが頭に浮かぶが、節子には言えない。そこへ姉を探しに勇がやってきて、礼一郎と一緒にいる節子を目撃する。勇にからかわれる節子。節子は礼一郎に対しての思いがつのる。帰宅した礼一郎の為にと、秋子はまた夕食を作って待っていた。そして秋子はまだ食べていない。秋子を厳しく叱る礼一郎だが、彼のために何とか妻らしいことをしようと努力する秋子のいじらしさも痛いほど分かっていた。秋子から「若い女の人にタクシーで送ってもらった」と聞き、嬉しくなる礼一郎だが、もちろん、それが節子のこととは気づかない。病院帰りの礼一郎を駅で待っていた節子。二人は一緒に土手まで歩きながら、お互いの身の上話などして、二人の距離は急速に狭まって行く。帰宅すると、もっと早くあなたの子供を産んでおけばよかったと漏らす秋子。礼一郎は秋子は子供を産めない体と知っていた。その上で彼女を愛し、妻としたのである。今日も秋子の病人食に付き合う礼一郎。秋子が浮気してもいいと礼一郎に言う。神経質になっている様子だ。珍しく「純」で飲んでいる父を迎えに行くよう母から言われる節子と妹の美佐。そこで節子が父を迎えに行くことになった。その頃「純」には礼一郎も来ていた。節子はまだ、礼一郎にこの時は妻がいることを知らない。が、段々とお互い知っている者同士と知る事になる。その合間に「純」に勤務する’はるちゃん’と勇。美佐と大月の関係も描かれる。秋子の見舞いに来ている母は秋子に7田舎へ帰るよう勧める。その一方、節子は秋子から礼一郎のお手伝いの件を頼まれる。思い迷いながらも、その夜、節子は礼一郎の家を訪ねた。彼が留守の間にだけ来て洗濯と掃除をすると言う節子だが、節子を思う礼一郎は躊躇する。だが、節子は秋子との約束と、礼一郎から家の鍵を預かり、彼が留守の間に来ることにする。節子は、両親に対しては残業と嘘をつく。心の中では不倫の気持ちもあるからだ。家政婦を引き受けると秋子には伝えるが、それを喜ぶ秋子を節子は欺いているような気がしてつらかった。節子は礼一郎宅へ通うが、彼女の家族はその行動に疑問を抱き始めている。ある日、節子が礼一郎宅を訪れると、机に礼一郎と秋子の写真が置いてあった。その写真を無意識のうちに下向きに倒しておいた節子。そこへ帰ってきた礼一郎。その日、彼はかなり飲んでおり、倒されている写真に気づくと、突然取り乱して机に突っ伏してしまう。思わず節子が彼の背中に手をやると、礼一郎は反射的にその手を払い、はずみで例の貯金箱が落ちて割れてしまった。病院の秋子と礼一郎。節子と礼一郎は案外お似合いのカップルではないか、そしていつかお互いに好きになるのでは?と、病院にいる秋子はつい悲観的に考える。秋子の気持ちは穏やかでなくなってきた。勿論、表面には出せない。
夜、節子は昨日に続いて夕食を作っていた。用意が出来た頃、礼一郎が帰ってきた。食卓を見て内心嬉しさを隠せない礼一郎。節子は、先日壊れたのと同じ貯金箱を礼一郎に手渡した。節子は、自分の想い出も壊れたと考えた。その様子を玄関先から見てしまった秋子。そのまま病院に帰ってしまう。翌日、病院で秋子は急に田舎へ帰ると言い礼一郎の言葉も受け付けず、母親と共に故郷へ帰ると言い出す。そして会社で仕事中の節子に、秋子から「夫を宜しく」との電話が入った。秋子の突然の話に戸惑う節子。訳を聞こうとするが、秋子はその理由は黙して語らず。そして・・・。


スタッフ(敬称略)
制作・東宝株式会社、TBS
作・高橋玄洋(オリジナル脚本)
プロデューサー・菅 英久 、山本典助(TBS)
音楽・土田啓四郎
監督・野長瀬三摩地、長野卓


制作担当・円谷プロダクション
制作担当者・伊東正純
撮影・ 飯村正  照明・木村節二  美術・伊東正靖   ナレーター・坂本和子
編集・神島帰美  整音・竹内和義  助監督・水野直樹  現像・東洋現像所
主題歌・ビクターレコード
作曲・土田啓四郎
作詞・鳥井 実
編曲・高田弘
歌・野路由紀子


キャスト・(敬称略)
野上節子・・・日色ともゑ   河北礼一郎・・・山本 学    野上つね子・・・中北千枝子
野上勇・・・谷岡行二   純子・・・渡辺康子   父・・・下條正巳  秋子・・・桜田千枝子
はるちゃん・・・小林夕岐子  野上美佐・・・太田黒久美  大月則夫・・・古谷一行 ほか    

ストーリーの詳細は、Kenro氏の書かれた「仮面のまなざし・小林夕岐子」のHPを御参照下さい。
各章ごとに丁寧に書かれております。参考文献にもなっております。(渡邊)

金城哲夫氏関係で、同窓生の岡村精氏が演出した「君待てども」も更なる資料がでてきましたので、それは最後の方に持って行きますが、掲載いたします。金城作品の分析は、5号以降に自分なりの推論を考察していきます。当時の世代からすると、少し違うな?という個人的意見ですが。
円谷英二監督も生年月日は、7月7日でいいのです。戸籍まで持ち出す必要はありません。N氏が「つむらや」か「つぶらや」か?の問いに、英二(英一)監督は「どちらでもいい」と拘らなくていいと言ったこと(ズボラヤさんと言われた事でしょうか?)、当時の少年雑誌に紹介された事もありますが、私の母も戸籍上は12月22日生まれでも、1月22日生まれで通した、そういう時代であったのです。まぁ真実を知るのは大事でありますが。(渡邊)

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松風苑   沖縄県南風原にある、花鳥風月を楽しむ日本料理。
      約1000坪の敷地内に広がる日本庭園。
      二人以上の予約制。
      詳細は、外部リンクで
      http://www.syofuen.jp/index.html 


こうようクリニック  
      愛知県名古屋市東区代官町のクリニック。老人保健施設も併設。
      心療内科も新設(新患は月、金に予約で。午前は1、3週に予約)。
 
      パート職員、適宜募集。委細面談 
      理事長・院長:市川佳明
      渡辺(2,4週目の金と1週目の土)
            http://www.nagoya.aichi.med.or.jp/higashiku/9363578/

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     11月発行の3号も扱ってくださいます。
      www.jinon.ginowan.okinawa.jp
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by watanabe-toyonobu | 2010-09-06 20:51 | 告知