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沖縄の生んだ脚本家「金城哲夫」氏の作品とその履歴を研究する会です~杉本一夫(2012年から)


by watanabe-toyonobu

ヨーロッパの話

 金城さんのタランテラが登場した、「クモ男爵」と無理にこじつけまして、こちらに来ている画像と文を貼っておきます。

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先回、2005年の旅行の事を書いたが、引き続き海外のチョウ撮影の思い出を、年別でなく、思い出すままに書いていきたい。今回はヨーロッパのアポロウスバ、マドタイス、クモマツマキを撮影した事を中心に記したい。

先回書いたパキスタンへ一緒にいったM氏は一寸無茶だがある意味では親切な昆虫標本商で、彼の紹介でフランスの昆虫標本商を紹介してもらいヨーロッパの蝶たちを撮影出来たので、感謝している。
はじめてヨーロッパへ行ったのは、2000年の7月である。スイスへ観光を兼ねて行った。それは、慌しく一週間駆け抜けた旅行であった。名古屋から職場の同僚とKLMオランダ航空にて、札幌、オランダ経由で、夕方スイスのジュネーブに7月2日に着き、出入国カードいらず、また入国のお印のハンコ押してもらえずビックリ・・・。遅かったのでこの日はただ泊まるだけ・・・。7月3日、朝、ジュネーブを観光したが、天気は生憎の雨。レマン湖とサンピエール大聖堂を見学する。大勢の日本人が観光で来ていたのにはビックリ。昼を食べてから早速アルプス体験と決め込み、フランスへ電車で移動。スイス内は便利なスイスパスを利用し、フランスから別料金。シャモニーと言うフランス領内へ泊まる。フランスもパスポートにお印頂けず残念。国境付近の駅で、ヒョウモンモドキの仲間Melitaeaが日光浴していたが、シャモニーへ着くと天気は、依然ドンより気味。でも折角来たんだから・・・と、ロ-プゥェーで、モンブランの見える展望台へ・・。頂上は、風がきつかったし、モンブランは霧で見えなかったし、寒かった。勿論チョウは観察出来なかった。
 翌日は、再び電車にてスイスへ移動。ツェルマットへ到着。途中、晴れ間覗き蝶も飛びかい、Melitaeaの仲間とか観察した。7月4日、再び朝移動。スイスへ戻り、ここからツェルマットへ向かう。途中、電車内からアポロ目撃。期待おおいに抱く。マッターホルンの麓で、チョウを観察。アリオン(ゴウサン)ゴマシジミとかダイトクシジミ、オオベニシジミ、エゾシロチョウ、エゾスジグロシロチョウ、低地性のベニヒカゲ等を撮影。午後、同僚のA氏と共に登山列車に乗って頂上近くへ行き、高山のチョウとガを撮影した。森林限界を超えると高地性のムモンベニヒカゲの仲間や、クロシアナ属の小型ヒョウモンが見られたり……と、蝶相が違ってきた。翌日、インターラーケンオスト経由でグリンデルワルトへ移動。この日は、午後着き、下見がてら付近を散策した。天気が回復し、チョウもクモマベニヒカゲ、シロジャノメの仲間などを撮影・目撃できた。草地の広場でアウローラ(クモマツマキチョウ)も飛んできて感激した。
 翌日、グリンデルワルトでアイガー、メンヒそしてユングフラウの観光。日本人のツアー客が凄く多かったのには仰天した。登山電車にてクライネシャイヅング迄行き、そこから一駅登って高地性のチョウを観察。ミヤマモンキチョウやムモンベニヒカゲ、クロシアナ属のヒョウモンを撮影した。帰りは、徒歩でグルント迄戻ったが、途中、ヒョウモンや、シナピスヒメシロチョウ、キアゲハを観察。徐徐に標高を下げるとシロジャノメ、クモマツマキチョウ、チョウセンジャノメ、更に下がるとリカオンジャノメ、オオベニシジミ等が観察出来た。朝、インターラーケンオストへ。自分は、オストで下車してブラブラと徘徊して、リカオンジャノメチョウとか撮影した。オストは、二つの湖にはさまれ綺麗な所だった。マツモムシ撮影の為、池に行ったらアブに刺された。凄く痛かった。ここは町内でも自然が残っているという事であるように思う。湖とかも近くで見学。その後、電車で、チューリッヒへ。ベルンは停まったが疲れがでて下車しなかった。着いた途端、天気また悪化して博物館とチューリッヒ大学へ・・・。     
この旅行ではスイスパスとライゲゼペックに助けられた。このライゲゼペックというのは、スイス国内であれば、600円程度で駅から駅へ荷物を運んでもらえるシステムで、移動はリュック一つで行けるので大分楽だった。
さて、この旅では、下見ではあるけれども、目的のアポロウスバが撮影出来なかったので、その事をM氏に話したところ、前述のようにいいガイドを知っているとのことで、フランスの在住のロベルト氏を紹介して下さった。そして2002年の7月3日、単独で名古屋からルフトハンザ航空を利用してプロバンスへ。空港にロベルト氏が迎えに来てくださった。初めてお逢いするが、なかなか人なつこい方で、先ずは彼の家へ招待された。そこでパスティスなる飲み物を頂いた。アルコール飲料の一種であるが、少量透明の原液を入れ、それに水を注ぐと白く濁るのだ。これが少し甘くって美味いのだ。基本的にアルコールは駄目なのだが、ついつい3杯程度飲んでしまった。翌日から早速プロバンスから北東方向(アルプスに向って)へ移動。1日目であっさりアポロが撮影出来た。あとはカラスシジミの一種とかクレオパトラヤマキチョウとかヒョウモン類とか。数年後、スペインのピレネーで撮影したような種類ではあったが、この時は、はじめて観察出来たので非常に嬉しかった。そして、4日目、最後にアルプスに近づいた。雨天で駄目かもしれないと思っていたが、一瞬の晴れ間にミヤマウスバがフウロソウの仲間などの花に吸蜜に来てくれて、じっくりとビデオ撮影させてもらった。ヨーロッパの話_f0226161_1721547.jpg


>最後に
ロベルト氏にはその後、2004年の4月26日に再会し、エクソバンプロバンスからマルセイユにかけて、一緒にタイスアゲハ、マドタイスアゲハ、ミドリコツバメ、ベリアクモツキ、クモマツマキチョウ、ヨーロッパタイマイを一緒に探しながらの旅行に同行してくださり、全部撮影させてくださった。タイスアゲハの食草はウスバサイシンに良く似たウマノスズクサ科の植物である。雨の日はマルセイユの観光、曇りは本物のタランチュラを観察した

(担当:どんぶらんだ)


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by watanabe-toyonobu | 2010-06-19 17:22